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表紙とコラム Vol.238
西山公園(福井県鯖江市)
西山公園(福井県鯖江市)
福井県鯖江市の西山公園は、つつじの名所としてしられ、円形の芝生の広場を囲うように植えられた約5万株のつつじが、4月下旬から5月上旬に見頃を迎え「つつじまつり」も開催されます。公園内には無料の動物園もあり、レッサーパンダが大人気です。

"負けそうで泣きそうで消えてしまいそうな僕"
"ひとつしかないこの胸が何度もばらばらに割れて、苦しい中で今を生きている"
アンジェラアキさんの「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」という曲の歌詞の一部です。卒業をテーマにした曲の中でも、今年は特にこの曲が心に響きます。主人公と能登の若者が重なるせいかもしれません。

「能登はやさしや土までも」。人はもとより、能登は土までも優しいという意味ですが、そんな素朴で人情の厚い地域を、大震災が容赦なく襲いました。 ライフラインが止まり日常生活が奪われました。限られた灯りのもとでしか勉強できない受験生、親元を離れ集団での避難生活を余儀なくされた生徒、将来への不安で胸が張り裂けそうになったことでしょう。

「当たり前が当たり前でないことに気づいた」「この地のことを決して忘れない」。 珠洲市のある中学校で行われた卒業式の答辞です。辛い思いをしても、壊滅的な状態になっても、それでも故郷を愛する気持ちに、多くの人が涙しました。 校長は「私たちは復興に向けて必ず歩んでいく。どうかその時がきたら力を貸してください」と卒業生に呼びかけました。
子供は地域の宝、学校は未来の担い手を育てる場、過疎、高齢化が進む能登ではそんな思いがどの地域より強いのでしょう。

"この手紙読んでいるあなたが幸せな事を願います "
冒頭に紹介した曲の、最後の一文です。
やがて卒業生たちが立派に成長し、地元の復興を担う日が早く訪れるとともに、将来、彼らがたくさんの幸せに包まれていることを、切に願います。

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