朝晩めっきり肌寒くなってきました。
いよいよ本格的に秋の到来です。
ここ数年は残暑が厳しく、あっという間に過ぎてしまう気がしますが、今年はいつもより長く秋を感じることができるでしょうか。

気候のよい秋は、スポーツ、行楽、芸術と楽しみ方がいろいろありますが、私は断然「食の秋」です。
中でも名前に秋のつく「秋刀魚」は格別です。
サンマには胃がなく食事から排泄までの時間が30分間程度と短いため、他の魚と違って腹ワタまで食べることができるそうですが、苦みが強く苦手な方も少なくありません。
しかし腹ワタを付けたまま焼いた方がワタから出る旨味が身にまわり断然美味しくなるそうです。
秋の夜長にサンマと熱燗・・至福のひとときです。

サンマといえば有名な落語「目黒のサンマ」を思い浮かべます。
目黒へ鷹狩りに出かけた殿様が、農家で初めて食べたサンマの美味さを忘れられず膳に出すように命じたが、出てきたサンマは味も見た目もサンマとは思えないもの。
家臣が脂は身体に悪かろうと脂抜きし、喉に刺さってはいけないと骨を全部抜いてしまった。
「一体どこで買って来たものか」「はい、日本橋の魚河岸でございます」「だからか。サンマはやはり目黒に限る」世間知らずな殿様を風刺する話です。

「サンマを知らない殿様は永田町辺りにもいるな～」ニュースを見ながら思う今日この頃です。