表紙とコラム Vol.174 | |
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旅をするのに鉄道をよく使うのですが、近年、車掌のアナウンスが総じて滑らかになっているように感じないでしょうか。かつては妙に鼻にかかった独特のマイク使いをする人も多かったのですが、最近の車掌は皆さん滑舌が良くて聞き取りやすくなりました。中にはアナウンサー顔負けの美声の持ち主がいて聞き惚れてしまうこともあります。 そして見事なのは車内アナウンスだけではありません。 長距離列車などで検札に回ってくるときの車掌の表情がファストフードの店員さながらの笑顔なのです。やはり鉄道会社もイメージ向上のために接客を重要視しているのでしょう。 ただ、言うまでもなく交通機関の一番の使命は安全運行です。何かあったときに的確に対応できなければ日頃の接客努力も水の泡となってしまいます。 そういえば以前、北九州の門司にある鉄道記念館を訪ねたことがあります。館内には鉄道開業時の写真や制服などが展示されていたのですが、往時をしのぶものにはどれも威厳が感じられました。サービスという概念が少なかった時代、事故のない運行に集中するあまり乗務員のたたずまいも自ずといかめしくなっていたのかもしれません。 安全運行に心を砕く一方で、好感度アップまで求められるのはきっとたいへんなことなのでしょう。でも意識改革によって鉄道の旅が昔よりも快適になっているのはたしかです。 「乗って良かった」 一利用者としてそんな列車が今後もより増えることを願っています。 |
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九頭竜湖(福井県大野市) 九頭竜湖は、岩を積み立てて作られたロックフィルダムの建設で出来たダム湖です。 湖に沿うように国道158号が走り、春は桜、秋は紅葉の名所になっています。 ダムの上流には「夢のかけはし」と呼ばれる、瀬戸大橋の試作として作られたつり橋が架かり、紅葉スポットとして多くの人が訪れます。 |
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