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表紙とコラム Vol.95
日本折紙博物館(加賀市)

突然ですが、卒業式の正式名称は卒業証書授与式といいます。校長や理事長らの演説大会になることの多い卒業式ですが、基本は卒業生一人一人に証書を渡すという点にあるのです。 そういえば小さな学校の中には卒業証書を教師が直筆するところがあると聞きますが、学校側も心のこもった卒業証書で送り出したいと考えているのでしょう。

けれども先日、私は耳を疑うような女子高校生の会話を聞きました。 「卒業証書なんてさぁ、コンビニで渡してくれれば助かるのになぁ」 いかにもけだるそうな声でした。何でもコンビニで済ませてしまう今の若者らしいやりとりといえばそうなのでしょうが、もしそんなことになればさぞかし味気ない卒業証書になってしまうことでしょう。 ただ、私自身、卒業証書を大事にしているかというと、そうでもありません。小学校から大学まで4枚あるはずの卒業証書がどこに仕舞われているのか怪しいものです。

どうでしょう。この際、年に一度、これまでもらった卒業証書を飾る日を設けるというのは・・・ 人生を振り返る好機になるでしょうし、コンビニでもらおうなどというけしからん態度を戒めることにもなるはずです。 卒業証書から甦ってくる記憶をしみじみかみしめながら過ごす日が年度末に一日あったとしても誰も文句などないと思うのですが・・・

日本折紙博物館(加賀市)
加賀市にある世界最大の折紙ミュージアムです。館内には5000種10万点もの折紙が展示されており、いろんなものが折紙で作られています。 百万石時代絵巻や、折紙庭園のほか、期間により様々な展示をしています。 その他、折紙や書籍の販売コーナーもあります。

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