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表紙とコラム Vol.159
奥能登塩田村(石川県珠洲市)

いやはや梅雨明けしてからの北陸はたいへんな暑さです。石川県小松市が最高気温の全国一になった日もありました。
「明日も厳しい暑さになるでしょう」などと告げるテレビのアナウンサーに「もうほっといてくれ」と思わず毒づいたものです。

とくにうんざりするのが「熱帯夜」・・・ 日中の暑さは日陰に入ったり冷たいものを口にしたりすることである程度はしのげますが、うだるような夜の暑さは睡眠を妨げ翌日の活動にダメージを与えます。
熱帯の夜がどんな感じなのか実際のところは知りませんが、私は「今夜の気温は25度を下回らないでしょう」と言われるよりも「今夜は熱帯夜です」と宣告される方がはるかにショックです。
こんなに忌まわしい表現をいったい誰が思いついたのでしょうか。

ところで耳にするだけで苦悶しそうな「熱帯夜」の一方で、国際会議ではいまだに「地球温暖化」という言葉が取りざたされています。
ですが、この「温暖化」という言い回し・・・危機感が全然ありません。
もし気候変動などが叫ばれ出した1990年代に「地球熱帯化」や「地球高温化」などもっと衝撃的な文句が編み出されていれば、私たちはもっと早くから真剣に環境対策を考えていたかもしれないのです。

寝苦しい「熱帯夜」に、私はそんなことをぼんやり考えていました。

奥能登塩田村(石川県珠洲市)
奥能登塩田村は、日本で唯一の揚げ浜塩田です。海から運んだ海水を砂の上に撒き、塩分を含んだ砂を集めて海水で濾し、塩分濃度の高い「かん水」を造ります。これを何時間も煮詰め、ミネラルが豊富な塩を造ります。奥能登塩田村では、塩づくり体験(要予約)もあります。

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