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表紙とコラム Vol.152
富岩運河環水公園(富山県富山市)

知人が勤務する会社の社長さんは高齢ですが、雪かきが大好きなのだそうです。少しでも雪が積もると、外に飛び出して行って広い駐車場の除雪を始めるのだといいます。

冬の金沢を歩いていると、懸命に雪かきをするお年寄りをよく見かけます。 皆さん、体力に自信があるわけでもないのに、いったんスコップを手にすると自宅の玄関先はおろか周囲の道路の雪までどかそうとするのです。

お年寄りを雪かきに駆り立てるのはいったい何なのでしょう。 私は過去の豪雪体験ではないかと思うのです。
昭和の頃は数年に一度の割合でひどく雪が降りました。40年も50年も前は消雪装置などという便利なシステムはありませんでしたから雪害はきっとすさまじかったことでしょう。
大勢で力を合わせて雪に立ち向かわなければ暮らしていけなかったにちがいありません。
当時、働き盛りだった人が今でも雪かきに力を入れてしまうのはそんな記憶があるからではないでしょうか。たぶん他人のため、地域のために居ても立ってもいられないのです。

さて、大雪に不意をつかれた2014年の年の瀬、私はお年寄りと若者が一緒になって除雪をする光景に何度か出会いました。
助け合いの美徳が次の世代に受け継がれようとしているのであれば、突然の雪も悪いことばかりではなかったかもしれません。

田尻池(富山県富山市)
富山市にある田尻池は農業用のため池ですが、オオハクチョウの飛来地として有名です。オオハクチョウは朝8時ごろ田尻池を飛び立ち、周辺の田畑で過ごし、夕方に池に戻り夜を過ごします。立山連峰とオオハクチョウの飛び立つ姿を撮ろうと、早朝からたくさんのカメラマンも集まります。

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