何年か前、夏の終わりに美容院を訪ねると、オーナーから8月最終週は若い主婦の予約が入らず閑古鳥が鳴くと聞かされました。夏休みの宿題に追われる我が子を手伝うため母親の足が遠のくからだというのです。夏休みの宿題と美容院にそんな関係があるとは・・・ちょっと驚きでした。

かくいう私も子供の頃は自由研究や読書感想文などの大物を残してしまうというありがちなパターンで、ぎりぎりになって慌てたものです。今もその頃のトラウマなのか8月31日は胸の奥がひりひり痛む気がします。まったく夏休みの宿題、恐るべしという感じです。

ただ、そうやって苦い記憶のある夏休みの宿題ですが、子供たちのアプローチは昔と今ではかなり様相が変わってきているようです。理由はインターネット。
たとえば「自由研究」で検索すると、一日でできる自由研究の例がいくつも出てきますし、「読書感想文」にもお手本が数多くアップされていました。ネットに頼れば夏休みの宿題なんて一日で全部片付けられるのではないでしょうか。
加えてこんな噂も耳にしました。最近は夏休みの絵日記にしても毎日書かなくても許してもらえるらしいのです。4、5日に一度書かれていればＯＫだというのですが、そうなるともはや日記とは言えません。

はたして夏休みの宿題は今も子供たちの脅威になっているのか、怪しいものです。
8月終盤の美容院がヒマになるというのも今は昔の話になっているかもしれません。