秋になると、日本人は月の光に敏感になります。 澄んだ空気と漂い始めた涼気がこの季節の月を魅惑的に見せるからでしょう。 別格は「中秋の名月」 今年は9月11日で、金沢でも道ゆく人が雲間から姿をみせた望月に見入っていました。 カメラ付きケータイを夜空に向けている若者が何人かいましたが、案外キレイに写るものらしいです。 「名月を取ってくれろと泣く子かな」と詠んだのは小林一茶ですが、現代ならケータイで撮った月を見せれば、むずかる子供の機嫌くらい直ってしまうかもしれません。 こうしてデジタル世代は月見のスタイルまで変えていくのでしょう。 ただ、そんな中で個人的に昔のままでいいやと感じるものがひとつ、それは月見酒・・ 縁側で月影さやかに酒を楽しむのは情報技術とは無縁の、自然と一体化してこその風情ではないかと思います。 とりあえず次は「後の月」と呼ばれる10月8日の「十三夜」この日ばかりは愛用のマシンから離れ、名月を相手に「まあ一献」とやりたい私です。