2匹目のドジョウ・・などといいますが、一発何かをヒットさせると同じようなやり方で次の当たりを狙ってみたくなるのが人情というものかもしれません。
「土用の丑」にウナギを食べる習慣ができたのは、江戸時代、夏にウナギが売れる良い方法はないかと相談された平賀源内が「土用のウナギ」というキャッチコピーを考案したからだといわれています。エレキテルだけでなく、平賀源内は広告マンとしても鬼才ぶりを発揮していたのです。
ところで、この「土用」という言葉・・ 立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ前日までの18日間を指しています。一般的に夏の土用が有名ですが、実は春、秋、冬にも「土用」の期間はあるのです。
話は戻って、「土用のウナギ」で一発当てた平賀源内・・ 彼にとって夏以外の「土用」は広告の対象にならなかったのでしょうか。「冬の土用にそうめん」とか「春の土用にサンマ」などとやって意表をつけば、それなりに定着したのではないかと思います。ただ、そんな陳腐な手段に走れば、後世の彼の評価はありふれたものになってしまったことでしょう。
何かに成功しても、それは終点ではありません。必ず次があります。単なる二番煎じではなく、新しいアイデアとたくましい創造力で未来を切り開いていくことが大切なのでは・・
「土用のウナギ」を食べながら、毎年私はそんなことを考えてしまいます。
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