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表紙とコラム Vol.162
おおい町暦会館(福井県おおい町)

ある手帳メーカーのアンケートに協力したのが縁で、毎年この時期になるとカレンダーや手帳の新製品のカタログが届きます。今年も残すところ2か月ほどになり、この手の品物にとってはちょうど今が顧客への最後の売り込みになるようです。

当然、翌年のカレンダーや手帳などの注文用紙も同封されているのですが、面白いのは旧年度の在庫の注文にも応じると記されている点です。ただしそれ以上古いバックナンバーはないとのこと・・・ 基本的にこうした商品は書籍などと違い、返品されて時間が経てば価値を失ってしまう運命なのでしょう。

ところで近年、消費者の関心を集めているカレンダーのひとつに「エコカレンダー」があるそうです。たしかにカタログを眺めていても「エコカレンダー」の記事は大きく、メーカーの力の入り様が伝わってきます。 エコといっても再生紙を活用しているだけなのですが、ふつう古紙を配合するとインクの発色は落ちますから、そのあたりで新しい技術が使われているのかもしれません。

「エコカレンダー」の再生紙には過去に売れ残ったカレンダーや手帳が使われているという話もあります。そんなカレンダーが家庭の壁を飾るのだとすれば、それはまさに「暦の巡り合わせ」といえるでしょう。

おおい町暦会館(福井県おおい町)
暦会館のあるおおい町名田庄は、若狭と京都を結ぶルートにあり、陰陽師の安倍晴明らの子孫である土御門家が京都から移り、陰陽道の流れを受け継いでいることで知られています。 道の駅名田庄に隣接する暦会館には、暦や時刻に関する資料が展示されています。

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