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表紙とコラム Vol.128
白山比盗_社−歳旦祭(石川県白山市)

今の季節、太平洋側に出かけると、あまりの青空にほれぼれとしてしまいます。絵を描いたとしたら青インクがどれだけあっても足りないくらいでしょう。光の量も強烈です。
はっきり言ってそれは冬の北陸の空とは異質のもので、同じ国でこれほど空の表情に違いがあるのかと愕然としてしまいます。

全国でもっとも雨が少なく「晴れの国」とも呼ばれる岡山県に住む知人が以前、「北陸の人は本当の晴れを知らない」などと話していました。彼の地の人たちにとっての晴れとは雲一つない快晴で、曇天の隙間からわずかに射してくる光は「晴れ」ではないのだそうです。
出身地によって天気の捉え方が異なるのは興味深いところですが、それが心理面に影響を及ぼすようだと厄介になってきます。

実はあるアンケートによりますと、北陸に嫁いできた太平洋側出身の女性の多くが冬場に続く濃灰色の空に「落ち込む」とか「気が滅入る」などと回答しているのです。
冬は晴れ晴れとしている太平洋側も1年を通してみればゲリラ豪雨や台風などで戦々恐々としなければならない時期があり、天気に優劣はつけられないと私は考えているのですが、日本海側の冬に免疫がなければ話は別なのかもしれません。

今年はいつになく荒天の師走です。不機嫌になったり口数が減ったりしている人が何人もいることでしょう。北陸に生まれ育った人たちの心遣いで少しでも気持ちが晴れれば良いのですが・・・

白山比盗_社−歳旦祭(石川県白山市)
白山比盗_社は、霊峰白山を御神体とする、全国の白山神社の総本山です。 毎年多くの初詣の参拝者で賑わいます。写真は元旦の午前5時から行われる「歳旦祭」のもので、年の始めに皇室のご安泰と国の隆盛、世界平和を祈ります。

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