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表紙とコラム Vol.76
鳥越城跡(白山市)

最近、買い物をするとレジで「ポイントカードをお持ちでしょうか?」などと尋ねられることが多くなりました。系列店で発行されるカードを持っていれば、ポイントを貯めることで特典があるらしいのですが、あいにく私はそのようなカード類をほとんど持っていません。ですからレジでは「NO」と言うしかないのですが、そもそもカードの有無をわざわざ確認する必要があるのでしょうか。ポイントを稼ぎたい人は黙っていてもカードを差し出すはずです。私には「カードをお持ちでしょうか?」が「カードを持ちなさい」という高圧的な物言いに聞こえてなりません。

ところで同じような不快感を私はこのところテレビを見るときにも味わっています。
テレビ業界は2011年になるとアナログ放送を打ち切りデジタル放送に全面移行しますが、ある放送局がアナログ受信をしていると画面の隅に「アナログ」と表示を出すようになったのです。その放送局は「アナログかデジタルかを確認してもらうために出している」と説明しているらしいのですが、いくらなんでもデジタル化まではまだ3年もあります。従来のアナログで視聴している私のような人の多くは「早くデジタルに替えたらどうだ!」という威嚇として受け取っていることでしょう。

もともと我が国のサービスには「大きなお世話」的なものが少なくないのですが、それを通り越して慇懃無礼になるケースが近年、目立って増えているような気がします。

鳥越城跡(白山市)
加賀一向一揆の最後の砦になった鳥越城。手取川と大日川に挟まれた丘陵地にあります。 1580年柴田勝家によって攻め落とされ、1977年に発掘調査が行われました。 建物跡しか残っておらず、写真の門は復元されたものですが、本丸跡からの眺めは絶景です。

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