たとえば我が子が目を輝かせて「大きくなったらメジャーリーガーになりたい」などと言ったとしたら、 たいていの親は松井やイチローに負けない大物になって欲しいと願うことと思います。

けれども、これからプロ野球の球団に入団する若者が「夢はメジャーに挑戦すること」などと発言したらどうでしょう。 声援を送る人もいるにはいるでしょうが、私などはあまり感心しません。 企業にあてはめれば、新入社員が入社式で「いずれはもっと大きな会社に移りたい」と言い放つようなもので、 かなり自己中心的な物言いだと思うからです。 そもそもチームを応援してくれているファンのことを考えれば、軽々しくメジャーなどとは口にできないはずで、 野球選手だから言いたい放題が許されるということは決 してないでしょう。

これはこのオフに実際にあった話ですが、このことで私はプロ野球全体の将来に不安 を覚えずにはいられませんでした。 やはり・・・というか、数週間後の新聞には「プロ野球への関心が低下」という見出 しが躍っていました。